皆さんこんにちは。TechLION取材班のまつうらです。始めに宣伝ですが、TechLION vol.12のレポートも収録したUSP MAGAZINE 2013 summerが遂に発売されましたのでよろしくおねがいしまーす。
さて、今日はまず、今月初めに話題になったDJポリスについて、知られざる真実をお伝えしましょう。【バカ記事注意!】
■DJポリスが渋谷の若者たちに真に訴えたもの
去る6月4日。日本が2014年サッカーワールドップ本戦出場を決めた際、DJポリスが東京の渋谷駅前に出動したことは有名です。しかしこの、DJポリスが乗っていたゴンドラには9の文字(→検証画像)が……。実はこの数字をもって、DJポリスはある真実を訴えていたのですが、肝心なその真実については未だにどのメディアでも報道されていません。
でも今このブログ記事のタイトルを読んだ勘のいい方ならお気づきになったかもしれませんね。そうです!彼は渋谷に集う若者に対し、
FreeBSDの最新リリースは、9です!
怖い顔をした警察官も実は心の中でFreeBSD9のリリースを喜んでいるんです
と訴えていたのです。渋谷といえばビットバレーと呼ばれるITベンチャー企業の拠点地域ですから、訴求するには最適の場所と判断したのでしょう。
■それはともかく、FreeBSDをお勧めする3つの理由
というウソ情報はさておき(ジョークですからねっ!)、ワールドカップ話の次は、FreeBSDを愛する人に向けたFreeBSD贔屓な話でちょっとだけ盛り上がってみます。
というわけで、「FreeBSDをお勧めする3つの理由」いきます!
1. tcshの“history-search-backward”が超便利
LinuxのデフォルトシェルはBashですけど、FreeBSDではCシェル系のtcsh。シェルスクリプトを書くうえでは今ではお勧めされなくなってしまったCシェル系ですが、コマンドを叩くためのシェルとしてはやっぱり根強い人気を誇るのです。中でも特に大きな理由は“history-search-backward”ですよ。
“touch a”, “touch b”, “time”, “touch c”と、4つコマンド打った後、”to”まで打ち込んで↑キーを押せば、”touch *”の3つだけがヒストリー表示されるという。Bashでも設定してやれば同じことできるみたいですけど、デフォルトで使えるようにしてあるFreeBSDの気配りが、使い始めたばかりのユーザーの心をいきなり魅了します。
2. 面倒臭がり屋の心を鷲掴みにするportsシステム
portsというのはFreeBSDの半自動パッケージシステム。いや、半自動という言葉にはかなり語弊があって、都合のいいとこだけ手動にできる全自動パッケージシステムとでも言うべきか。他の大半のパッケージシステムのようにコンパイル済ファイルがあるわけじゃなく、make install一発打たれた後で、ダウンロードからコンパイル、インストールまでを全自動でこなす。もちろん依存パッケージがあればそれらも対象。
基本的にはmake install一発で、後はコーヒー飲みながら待ってりゃいいのですが、各工程に介入することも可能。例えばconfigureオプション変えたいとか、ソースコードに独自のパッチを宛てたいなんて芸当もこなせる。キャーァァ、チョー便利!!
3. UNIX哲学色の濃いCoolなファイアウォール実装!
UNIX系OSを使いこなすようになると、自宅サーバーにしたいという欲望が芽生えてくるわけですが、その時に要になるのがファイアウォール。FreeBSDにはIPFWというネイティブなファイアウォール実装があるのですが、コイツがまたCool!!!
(1) ユーザーから見た構造が単純かつ奥深い
フィルタリング(マッチング)はNIC(Linuxで言うところのeth0とかloとか)の通過1回につき1回、ファーストマッチングで行われる。INPUT, FORWARD, OUTPUTとか複雑なチェインの概念はなくて単純明快。 NAPTやQoS制御等、併せてやりたい仕事があるなら各々別モジュールをロードして、その単純な機構に付け足していけばよい。単機能の組み合わせで物事を解決していくUNIXらしい思想。
(2) マルチコア対応等、パフォーマンスで一歩先を行く
ファイアウォール実装は様々あり、FreeBSDの中でも他にipfやpfが存在。しかしFreeBSDで最も歴史のあるIPFWは、FreeBSDカーネルとの最適化が最も進んでいて性能が高く、マルチコア対応も最近ようやく対応したpfを尻目にいち早く対応済。
と、使い出したらもう、他のファイアウォール実装が物足りなくて使う気が起らなくなる程のソゥクーゥ(So cool!!!)なヤツなのですよ。
そんなわけで、オススメする理由山盛りなFreeBSD。他にも、「システム標準ファイルとパッケージファイルで/usrと/usr/localをきっちり分けている」とか、「商人にも優しいBSDライセンスである」とか、とか、とか……。ユーザーを虜にする理由が、挙げればいくらでもでてきます。
■え、さくらインターネットの田中さん来るの!?
にもかかわらず、身の回りではLinuxを推す声ばかり。挙句の果てには、請け負った仕事で、せっかく構築したFreeBSDサーバーを、「FreeBSD分かる人居ないからLinuxで構築し直してください」と、構築し直させられることまであり、寂しい思いをしながら過ごす日々ですよ。
そんな私の心の拠り所はさくらインターネット。レンタルサーバーに昔からFreeBSDを採用しつづけているこの会社のサービスが大好きで
あぁ、この会社で働ければFreeBSDに囲まれるし、
なんて幸せだろう……
なーんて思ったりすることもあります。
そんなこと思いながらTechLION vol.12に参加していたら、えー!次のゲストは、さくらインターネットの創業者、田中邦裕さんじゃないっすか!これは超楽しみ。
FreeBSDを採用するに至った(採用しつづけている)理由とか、エピソードとか聞けないかしらん。スタッフの仕事なんてほっぽり出して聞き入りたいくらいですが、本当にやると怒られるので真面目に取材します。(^^;
TechLION vol.13をお勧めする3つの理由
そんなわけで、TechLION vol.13が開催されるわけであります。おぉっと一カ月切りましたね(7/23)。遂にvol.13紹介ページに「演題と概要」が公開されましたが、ゲストはさくらの田中さんの他、サイバーエージェントの紫竹さん、ミクシィの田中さんがご出演!見どころはさくらの田中さんだけではありません。これまでの経験上、ノーマークだったゲストさんから抱腹絶倒のプレゼンや感心・感動を呼ぶトークが巻き起こされたことは何度もありましたから、油断できませんよー。そういう意味で3人のゲストというのは「TechLION vol.13をお勧めする3つの理由」といえます。
Ustream中継やレポートブログ、USP MAGAZINEでの観覧も大歓迎ではありますが、「観戦」するなら会場へくるしかありません!観戦こそがTechLIONの醍醐味です。
- 料金パターン1(事前予約・事前支払) 2,700円(1ドリンク700円分込)
- 料金パターン2(事前予約・会場支払) 2,700円(1ドリンク700円分込)
(当日受付にて現金をお支払いください)
- 料金パターン3(予約なし・会場支払) 3,200円(1ドリンク700円分込)
(※事前予約で満員となった場合、ご入場できなくなる可能性があります。あらかじめご了承ください)
- 事前予約フォーム
こちらのリレーブログ、来週は馮Pです。TechLION vol.13の見どころをじっくり語ってもらいますので、観戦前の予習に役立ててください。