自由と別離の狭間で

taro

こんにちは@kamapuです。先週はTechLION MTGがありました。
メインゲストは田中社長で2部3部は面白い人達の話、面白いと一概には言えてもいろいろ種類があるよね。とか、ともちゃが撮った写真がRAWデータだ、誰か整理しよう、あーだこーだの話がありました。MTGはとても楽しいです。

さてさて今回のブログは毎度TechLIONネタで、そろそろ自分も飽きてきたので、今日は上質な映画のご紹介です。

5月12日、母の日に親孝行もぜずに「別離」という映画をDVDで見ました。

一組の夫婦が別れようとしたとき、なかなか綺麗に別れられない、という大人の、複雑なお話です。

(この一行を読むとめんどくさそうな映画だなと思われる方が大半かもしれません。わたしのような30過ぎた女って、どろどろした話がけっこう好きなんですよね。わたしだけかな、うほほ。この映画の面白いところは、中東の映画であるということ。結婚だとか男と女の根本的な人間関係って、どこの国でもあまり変わらないのだなぁと。)

主人公は妻に逃げられた夫。上流階級の一見、堅実・誠実そうな男。彼は”要介護で痴呆の父親”の面倒と家事を任せるために、一人の既婚で生真面目で、”敬虔”な家政婦(実は妊婦)を雇うことになるんです。その妊婦さんは、貧乏で、旦那に職が無いものだから、キツイ肉体労働を仕方なくやるんです。しかしその上流階級の痴呆の老人は家出をしたり、当然信号無視したりするもんで、重たい身体で老体を車から守ろうとする。家政婦という名の超過酷な労働環境。ある日病院に行くために仕方なく老人をベットにしばりつけるのですが、これがその雇い主(逃げられた旦那)にバレ、しかもお金が消えたとかで2重の罪を責められ、即刻クビ。一日の労働対価がほしくてお金の件だけを弁明するが、しつこいものだから男は「ドン」と身体を突いて家から追い出してしまう。
これがきっかけでお腹の子は流産・・・ という負のスパイラルで物語は進み・・・
上流階級の妻は事件がきっかけで家に戻ったり、子供に会ったりするのだけれど、夫婦はやはりまだ、綺麗に別れられない。
妻が離婚を切り出した理由も中東ならではのユニークさで、「国を出たいから」。

だけど、場所も理由も関係ない。
どこの国でも男と女は時が来れば別れるもんなんだ。
悲劇なんだけど、普遍というか。
男と女の賞味期限て有限なんかな。
逆に結婚という枠がないほうが上手くいくんではないか。
と思いをめぐらせていたら、岡本太郎の壁画がふと脳裏をよぎったわけです。

毎日渋谷駅を行き来するのですが、この壁画を見ると、なんともおどろおどろしいという気持ちになって。
話が飛んだように見えますが、実はつながっています。岡本太郎は”結婚否定派(独身主義)”なんですよね。taroooo
有名な話なのでご存知の方が多いと思いますが、女の私にとっては、男の都合でそういうことにしてるんだろう?(スギちゃん風)なんて、ずっと思ってたんですけど、こういう重たい映画見たり、生々しい現実に直面する機会が増えると、その否定派が正しいんではないかと思えてくるんです。
しかしその反面、結婚で得られるメリットはもう想像以上のものであり、先日のTechLIONでの幸せ過ぎるカップルを目の当たりにすると、一度は経験しておくとよいのかしら?(ローラ風)、と、これまた狭間に立たされる思いになるんです。bokutachi

TechLIONは、コンピュータのこととか、コンピュータ言語のことがわからないと楽しめないんじゃないかとお思いの方がいらっしゃいますが、これが実は違って、ITというカテゴリーの業界で職人ぽい人たちが、ただ集まって、その一線で活躍する人や、頭のいい人、面白い人の話を聞いて、かけがえのない時間をただ共有し、時に交流し、お酒を酌み交わすだけなんです。
トーク中の笑いの質が、ちょっと他とは違う感じ。そこがなんともいえない美味しさ。30を過ぎた女にはたまりません。

そうそう、映画の話に戻りますが、最後の子供が静かに泣くシーンが必見です。
”子は、かすがい” これも普遍だけど、子が居たって、別れるときは別れる。
弱者が常に犠牲になるというのも、普遍ですね。
責任という言葉で自分を縛り付けても、あまり意味が無い。
世の中は個人というちっぽけな存在とは関係なしに、ぐるぐる回る。
レールに乗ったって、どうあがいたって、個人の心というものは満たされるものではないのですから。(われただ足るを知らない!w)
人生楽しむしかないですね。

わたしにとっては、ささやかなことで笑える時が、小さな幸せです。

一緒に笑いましょう!笑うしかない!

7月23日六本木「SuperDeluxe」
★ TechLION vol.13
http://techlion.jp/vol13

9月15日札幌「HIPPIES SAPPORO」
★ TechLION vol.14
http://techlion.jp/vol14

次回のブログは、高坂さんです!お楽しみに!

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